こんにちは!ぶんです。
私は資産形成の土台としてインデックス投資を行いつつ、「日本の高配当株投資」も実践しています。しかし、高配当株投資には「業績が悪いのに無理して配当を出している罠銘柄」を買ってしまうリスクが常に付きまといます。
そこで今回は、私が罠銘柄を回避し、永久に保有できる株を見つけるために開発した「独自の銘柄分析ツール」とその考え方について解説します!
なぜインデックス投資だけでなく「日本の高配当株」も買うのか?
「効率だけを考えるなら、インデックス投資だけでいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。理論上はその通りなのですが、私が日本の高配当株も買っている最大の理由は「精神的な安定」です。
インデックス投資は株価が暴落すると資産が減るのを見て落ち込みがちです。しかし、高配当株の主目的は「配当金(キャッシュフロー)」を得ること。株価が下がった時は「やった!あの優良企業の株が、いつもより安く買える!(=利回りが上がっている)」と、非常に前向きな姿勢になれるのです。
日々の生活に「現金」という形で還元される高配当株は、FIREへのモチベーションを強烈に維持してくれます。
「高配当の罠」を客観的に弾く!自作ツールによる独自分析
ネット上には「おすすめ高配当株◯選」といった情報が溢れていますが、表面的な利回りの高さだけで飛びつくのは危険です。業績が不安定なのに、一時的な利益や無理な還元で高配当になっている企業が混ざっているからです。
そこで私は、感情やネットの噂を排除し、データで客観的かつ効率的に銘柄を判断するため、独自の分析プログラムを自作しました!
注目すべきは「長期間のキャッシュフロー」と「DOE」
私のツールでは以下の要素を独自のロジックで計算し、それぞれに重みづけをした上でスコアリングをしています。
- 営業CF(キャッシュフロー)の安定性
- 投資CFの効率性
- DOE(株主資本配当率)
そもそもこれらはどういう指標で、なぜこの3つなのかを説明します。
営業CFの安定性(本業でコンスタントに現金を稼げているか?)
企業が本業でどれだけ現金を生み出したかを示すのが「営業キャッシュフロー(CF)」です。ここで重要なのは、単に「金額が大きい」ことではなく、「毎年安定して稼げているか(波が少ないか)」です。
例えば、「今年は300億円稼いだけど、来年は赤字」というA社よりも、「毎年きっちり100億円を稼ぎ続ける」B社の方が、配当を出し続ける能力は高くなります。ツールでは、過去10年の稼ぎの「ブレ幅(ばらつき)」を計算し、ブレが少ない企業ほど高得点になるように設定しています。
百聞は一見に如かず。具体例として、高配当銘柄の王道「NTT」と景気敏感株の代表「日本郵船」の過去の営業CFを見比べてみましょう。(※なお、本記事で紹介する過去のグラフはすべて、企業分析サイト「IR BANK」のデータを引用して作成しています。)

NTTは毎年2兆円規模の莫大な現金を安定して稼ぎ続ける、まさに「鉄壁」のキャッシュ創出力を誇っています。

対して日本郵船は、数百億円から8000億円超まで年ごとに激しく乱高下しており、景気の影響をダイレクトに受ける不安定さが明白です。
営業CFのブレが大きい場合は、業績が悪化した年に手元の現金が一気に枯渇するリスクがあります。無い袖は振れないため、現金が減れば企業は配当を減らすか、無くすしかありません。逆に、毎年一定の現金を安定して稼ぎ出せる企業は、多少の不況が来ても手元の現金が尽きにくく、配当を出し続ける基礎体力が備わっています。
このツールでは安定性のスコアに関しては、NTTのような銘柄は高いスコアをつけて、日本郵船のような銘柄は低いスコアをつけます。
投資CFの効率性(稼いだお金の範囲内で無理なく投資しているか?)
高配当株投資では、足元の安定性だけでなく「未来への成長」も不可欠です。いくら現状が安定していても、投資を怠ってジリ貧していく企業は「永久保有」の対象にはなりません。一方で、企業が成長するためには設備投資(投資CF)が必要ですが、身の丈に合わない過剰な投資をしていては、手元の現金が尽きて配当が真っ先に削られてしまいます。つまり、「投資しなさすぎ(未来の放棄)」も「投資しすぎ(無理な資金繰り)」もNGなのです。
そこで独自ツールでは、本業で稼いだ現金(営業CF)に対して、何%を投資に回しているかというバランスを計算しています。利益をため込むだけでなく、かといって無理もせず、稼ぎの範囲内でしっかり未来へ再投資している企業だけがハイスコアになる仕組みです。
実データでどれだけ投資につぎ込んでいるかを見ると、企業のお金の使い方(センス)が丸裸になります。例としてガンホー、楽天グループ、ブリヂストンを見てみましょう。

投資しなさすぎの例が「パズドラ」などの大ヒット作を持つスマホゲーム会社のガンホーです。 2016年〜2022年頃まで、稼ぎ(青)に対して未来への投資(赤)が極端に少ない状態が続きました。一見手元の現金(緑)が潤沢で高配当に見えますが、「新しい種まき」をサボり続けた結果、2024年以降ついに本業の稼ぎがマイナスに転落(ジリ貧化)しています。こうなっては配当どころではありません。
適正な再投資の例が世界トップクラスのタイヤメーカーであるブリヂストンです。毎年安定して莫大な現金を稼ぎ(青)、その中から適正な割合を工場の近代化や新製品開発へ再投資(赤)しています。2021年のように事業売却等で投資CFがプラスになる特殊要因もありますが、10年間トータルで見ると「稼ぎの範囲内で投資し、手元に現金を残す」という黄金バランスを完璧に維持しています。
逆に投資しすぎの例がECや金融事業、携帯キャリア事業など幅広い事業を持っている楽天グループです。モバイル事業の基地局建設などにより、2021年以降、稼ぎ(青)を遥かに超える凄まじい額の過剰投資(赤)を行いました。その結果、手元資金(緑)が最大でマイナス1.2兆円という異常事態に陥り、長年続いた配当もストップ(無配)してしまいました。
DOE(株主資本配当率:配当の底堅さ)
どれだけ安定をしていても投資をしていても、それを株主に還元してくれなければそもそも高配当株とは言えません。そのため3つめの指標としてDOE(株主資本配当率)をみます。「DOE」とは、企業が長年蓄積してきた「純資産(株主の財産)」に対して、どれだけ配当を出しているかを示すものです。
利益が一時的に減っても、過去に蓄えた純資産は急には減らないため、DOEを基準に配当を出している企業は業績が悪化しても配当を維持しやすいという強力な特徴を持っています。ツールでは、このDOEが安定して高い企業に加点しています。
こちらも図解して説明します。その年の利益と積み上げてきた資産、その年の配当金をそれぞれ天気、木、リンゴで例えたいと思います。
永久保有銘柄(DOEが高い企業)
大豊作の年は太陽ピカピカ輝いていて(純利益が多い)、 かつ幹がどっしり太い(純資産が多い) のでリンゴ(配当金)がいっぱい実ります。
台風の年でも雷や雨雲(純利益が少ない)になるものの、 幹が太いままなので嵐をビクともせず、リンゴの数(配当金が多い)は維持できます。
罠銘柄(DOEが低く、その年の利益に依存している企業)
大豊作の年は幹は細いまま(純資産が少ない) であるものの天気が良い(純利益が多い)のでリンゴはいっぱい実ります。(一見すると高配当の優良株に見えてしまう罠!)
一方で台風の年は幹が細いため嵐(純利益が少ない)を耐えきれず、リンゴが落ちて激減します。(安定して配当を出し続けられなくなる!)
なぜこの3つの指標なのか?
同じ視点で高配当株の探し方をネットで調べると、必ずと言っていいほど「自己資本比率・研究開発費・配当性向を見ろ!」と書かれています。
もちろんこれらも重要なデータですが、私が「永久に保有できる高配当株」を探すための自作ツールでは、あえてこれらの指標をメインスコアから外しています。その明確な理由を解説します。
「自己資本比率」ではなく「営業CFの安定性」を見る理由
自己資本比率は「借金が少なく、倒産しにくいか(安全性)」を示す指標ですが、「現金を稼ぐ力」を示すものではありません。例えるなら、「貯金(資産)はたくさんあるけど、今は無職で収入がない人」も自己資本比率は高くなります。
配当金は、企業の「手元の現金」から支払われます。だからこそ、倒産しないこと以上に本業で毎月安定したお給料(現金)を稼ぎ続けているかの方が、配当を出し続ける能力に直結するのです。
「研究開発費」ではなく「投資CFの効率性」を見る理由
研究開発費は企業が未来のために使ったお金ですが、「業界によって偏りが激しすぎる」という致命的な欠点があります。製薬やIT企業は莫大な研究開発費を使いますが、商社や海運、食品メーカーなどはそこまで使いません。これでは全上場企業を平等にスコアリングできません。
投資CFなら、研究開発だけでなく「新しい工場の建設」や「他社の買収」など、業界を問わず企業が行う「未来への投資(お金の使い道)」すべてを網羅できます。だからこそ、ツールでは稼ぎに対する投資CFの割合(バランス)を評価しています。
「配当性向」ではなく「DOE」を見る理由
配当性向はその年の「純利益」に対してどれだけ配当を出したかを示す指標ですが、純利益は景気や特別損失などで毎年激しく上下(ブレ)します。利益が半減した年に無理して配当を維持すると、配当性向は一気に100%を超え「危険な罠銘柄」のように見えてしまいます。
DOEは、毎年コロコロ変わる利益ではなく、長年積み上げてきた「純資産(企業のどっしりとした土台)」を基準にします。利益のブレという「ノイズ」に惑わされず、企業の本当の株主還元姿勢(安定して配当を出し続けられるか)を正確に見抜けるため、このツールではDOEをスコア化しています。
次回予告:独自スコアで選んだ「永久保有銘柄」ランキングを発表!
過去10年の盤石な実績を測る「独自スコア」。この2つの軸を使ってプライム市場の全銘柄をスクリーニングすると、本当に実力のある企業だけが浮かび上がってきます。
果たして、この厳しい分析をクリアして高い数値をマークした企業には、どのようなものがあるのでしょうか?
次回の高配当株分析記事では、ツールが弾き出した「具体的なスコア上位銘柄のランキング」を大公開します! 隠れた超優良企業が見つかるかもしれませんので、ぜひお楽しみに!
本記事は、筆者独自のツールを用いた分析結果に基づく個人的な見解をまとめたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・助言するものではありません。投資に関する最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行われますようお願いいたします。


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